有明初参戦!サバイバルマハー見参!

上京物語~ダメに捧げる哀の詩~
第2話「有明初参戦!サバイバルマハー見参!」(98.12.28~31)

1998年12月29日深夜。筆者は今井氏(仮名)所有の車を駆り東名を東へとひた走っていた。今回の上京、最大の目的は初参戦となるコミックマーケット(※1)である。同行者は車の所有者である今井氏(しつこいようだが仮名・由来も好きな声優といういい加減さ)とダメージャの同志である4号氏。彼らはこの年の夏にも参戦しているので2度目であるが、筆者は初体験である。3人それぞれの野望を胸に、車は東京都内へ突入する。
※1・・・3日間で総計40万人を集めると言われる超巨大同人誌即売会イベント。「無いものは無い」と言われるほどの多彩なジャンルの本が集まる。ヲタクにとって年2回行われる聖戦である。

深夜3時ごろ、東京国際展示場こと聖地ビックサイトに到達。迷う事無くビックサイト北1駐車場へ向かう筆者達(※2)。ここで、その他の同志達とも合流。そして筆者に今日の指令が!
BOSS「あっ、君は葉っぱね(※3)。」
筆者「へっ!?」
初めて来たコミケでよもやいきなり企業ブースとは(汗)。やってくれるな。ま、30日夜にある葉っぱライブ(※4)のチケット交換も兼ねているので、文句一つ言えない(涙)。しかも、何故かサークル入場券(※5)まで付けてくれている。一体何処で・・・。そんなわけで、会場後はただひたすらに西館4Fを目指す筆者であった(涙)。
※2・・・午前4時30分以前の来場はコミケット準備会により禁止されています。良い子は真似しちゃいけませんよ。
※3・・・またの名をリーフ。エロゲーメーカーである。当時絶大すぎる人気を誇っていた。
※4・・・98年12月30日に新宿の厚生年金会館で行われたToHeartプレイステーション版発売記念イベント(←タイトルうろ覚え)。詳細は後程。
※5・・・またの名を魔法のカード。コミケ戦士達の憧れの的。本来ならサークル参加している人間しか持つことを許されない筈なのだが・・・。末端価格1万円(最終日)。

そんなこんなで、たどり着いた西館4F企業ブース・・・の外周。既に列は4Fの外壁を取り囲むように延びているのであった。「こっ・・・これがコミケか!?」とうろたえる筆者に拍手の音が聞こえてきた。午前10時。決戦開始の時刻である。それと同時に眼下(筆者はこの時、西館の東側に居た。眼下に広がるのは東1・2・3ホールの南側広場)で展開されたのは、決壊した堤防から溢れる水のように外に出て行く人の波であった。俗にバッファローの群れ、短距離最速決定戦などと言われる外周サークルの購入列であった。この時、筆者は流石に恐怖を感じた。が、それは一瞬のみ。次の瞬間にはこう思っていた・・・「あの中で闘いたい」と(汗)。

しかも、指令を終えて戻ってきたら「あっ、今日は打ち止めだから。とりあえず有楽町向かうぞ。」と厳しい一言。おいおい、東館を周る事すら許されないのかよ・・・。コミケの雰囲気を味わう事無く一行は有楽町へと向かう。一行がたどり着いたのは有楽町駅前にある東京国際フォーラム。ここのホールAでニッポン放送主催の「アニメ紅白歌合戦」なるイベントが行われるのである。筆者は当時桑島法子嬢萌え萌え~(※6)だったため(当然イベントにも出演)、否応無く参戦決定したという(笑)。イベントはその桑島嬢の出番は司会と終盤にその他2名(麻績村まゆ子&松澤由美)と晴れ着を着て歌ったのみであった。2階席最前列からでは今一つ見えません(涙)。
※6・・・声優。代表作は「神風怪盗ジャンヌ」の日下部まろん、「ボンバーマンビーダマン爆外伝」のシロボンなど。お姉さまキャラから少年役まで幅広くこなす。

そんなイベントが終わったのは午後8時。一行は再び有明へと向かった(※7)。この夜、筆者はとてつもない能力を持っていることに気付くのである。時間は深夜3時。知っている人は知っていると思いますが、冬の埋立地は非常に寒いです。特に東館行列が並ぶビックサイト北1駐車場は風がビュービュー吹いてます。そんな中、筆者は夜を明かすことになった。しかし、筆者には寝袋どころか新聞紙1枚与えられなかった(ま、用意しなかった筆者も悪いのですが)。余談ですが新聞紙って体に巻くと暖かいんですよ(実話)。・・・そんなわけで、仕方なくそのままの格好(冬の基本的服装+コート)で横になる。一瞬で睡眠開始・・・朝まで爆睡(汗)。筆者に寒いという概念は無いのでしょうか?いや、恐らく脂肪の多さで助かったと思えるのですがね(冷汗)。
※7・・・しつこいようですが徹夜は禁止です。良い子は真似しちゃダメです。あと、会場周辺じゃないからって東京駅のコンコースも厳禁です(実際に居るのだよ君ィ)。せめてマンガ喫茶にでも入ってて下さい。いや、マジで。

そんなわけで、生きて朝を無事に迎える。周囲の人間もあの寒さの中で熟睡する筆者のバカな姿に総員唖然としている(汗)。そして、2日目・・・またの名を有明エロ本祭りの幕開けです。例のバッファローの群れに巻き込まれつつ、並びつづける
何とか2日目を乗り切った筆者一行は新宿へ。前出の葉っぱライブへと向かう。その道中、新宿御苑のトンネルでオカマを掘ったような気がするが、きっと気のせいだ!多分気・・・のせい(汗)。そんなトラブルも巧みな話術(冷汗)で乗り切り、厚生年金会館到着。その時、筆者の携帯が鳴る。何気に取る筆者であったが顔からは血の気が引いていく(当然鏡など見ていないが多分そうだろう、9割9分9厘9毛)。
今井氏「どうしたのだ?」
筆者「会社からだ。元旦の仕事が夜ではなく朝からになった・・・。」
当初、筆者の仕事は年明け元旦の20時からスタートし、4日の朝まで予定であった(昼夜関係無し。これだけでも凶悪すぎるな)。それが元旦も朝からというのだこの時点で30日の夜6時。明日は昼頃に東京発なので、元旦の朝からの仕事はかなり堪える。とりあえず明日は途中で車を降り、新幹線で帰ることにする。名古屋まで行けば安くなるだろう。・・・何故こんな事を考えたか?単に東京から乗るお金が無かったんですわ(汗)

気を取り直して会場に突入。前半は生バンドによるライブ(しかもインスト)であった。筆者以外爆睡中(汗)。後半に入り今やおなじみの中司雅美嬢が登場し、数曲歌う。最後にはTVアニメ&PS版ToHeartのオープニングである「FearingHeart」を歌っていた・・・様な気がする(冷汗)

ライブ終了後はその他の関係者も集まり渋谷でボーリング大会を決行。待ち時間が30分ほどあったので、受付を他の人間に任せてビデオゲームで遊び倒す。すると館内呼び出しが・・・「9名でお越しの神岸様~、9名でお越しの神岸様~。準備が出来ましたので受付までどうぞ~」(※8)・・・をい。そういうイタイお兄ちゃん達の好きなネタはやめなさいって!などと言いつつ、確認する事無く受付へと向かう筆者(笑)。ちなみに犯人は私ではないぞ。
※8・・・神岸あかり(人名)。ToHeart(Leaf・Aquaplus)のメインヒロインで犬系幼なじみ。HMX-12マルチ(通称:メイドロボの小さいほう)に人気面で大きく引き離されているがファンは多い。声は川澄綾子が担当。

こうして始まったボーリング大会。スコア画面には「志保」「芹香」「マルチ」「葵」・・・とダメすぎる名前が並ぶ。筆者は志保に決定。ネタをかましつつ球を投じるなど絶好調。更に途中で眠くなったのか、レーンのど真ん中で寝るなどやりたい放題。結果は良く知らない(汗)

かくして、健全な?年末の夜は深けていった。宿など取っていない筆者一行は、宿代わりになる健康ランドが三軒茶屋あたりにあると聞き探すが見つからず。最後には諦めて駒沢のオリンピック公園の前に路駐して朝を待つ。(※9)
※9・・・それにしても健全な要素が全く無い遠征やね(汗)

翌朝、何も考えず秋葉原へ。大晦日だというのにこの人の多さはなんだ?人・・・と言うよりダメ人間の多さ・・・と言うべきか?それはさておき、適当に周回して友人宅へ。その友人は筆者に5,000円で未開封のPC-FX(※10)を売ってくれるというのである。迷う事無く商談に乗る筆者であった(笑)。こうして、東京での予定も無事に全て終了。筆者一行(来るときのメンバー+友人M氏とPC-FXと多数の同人誌(汗))は東名を走り出すのであった。
※10・・・NECがプレイステーション、セガサターン、3DO(笑)に対抗して繰り出した次世代機(懐かしい響きやね)。末期はアニメ系ゲームの宝庫として人気を博したPCエンジンの後継者らしく豊富なアニメ再生機能を搭載していた・・・が、ポリゴン機能を全く有していなかったのが災いし、3Dゲームの波に乗れず敗北。同級生2やPiaキャロットへようこそ!をほぼ完全に移植したり、ファーストkiss物語(ストーリー)などのカルト人気を呼ぶギャルゲーも発売された。

そして、車は東名をひた走り東名磐田バス停へと到着する。ここで、車を止めてバスの時間を確認する。現在時刻は19時前。どうやら10分ほどで浜松行きのバスが来るらしい。そこで、浜松経由で帰ることを決断した筆者はここで今井氏達と別れる。さすがに荷物になるのでPC-FXは置いていった。10分経過、未だにバスは来ない。まぁ、海老名辺りで結構な渋滞があったので少しの遅れは仕方ないか...。更に10分経過。バスがやってきた。遠目からでもわかる、ジェイアール東海バスだ。確かに行き先表示には浜松行きと書いている
ん!?
バスは何事も無かったかのように本線を通過していった...。ってをい。筆者とりあえず絶句。どうやら「大晦日の夜にたった一区間だけ乗るバカはいない。」とか思われたような思われていないような...。ヒッチハイクするわけにも行かないので(※11)高速のバス停を出て、一般道に出てみる。もしかしたら、国道が走っていて路線バスが走っているに違いない...。わずかな希望を胸に筆者は地上へ降りていく。
※11・・・当時の筆者は3日間風呂にも入れずボロボロの容姿。しかもその右手には大きなカバン。そして左手にはTacticsの紙袋...。こんな人間を乗せる人が居たら是非会って見たいな(笑)

筆者が降り立ったのは静岡県磐田郡豊田町。目の前に広がっていたのは国道を走る路線バス・・・ではなく、のどかすぎる農道であった。をい。流石に筆者は再び絶句。とりあえず時間も無いが落ち着いてみる。とりあえず大阪まで帰るには路線バスか鉄道に乗る必要がある(これ以外の選択肢は金銭面で却下だ)。最寄の乗り場へ移動するため、頭の中で静岡県西部の地図を広げてみる(当然うろ覚えだ)。ここから西に行けば天竜川にぶつかるのは間違いないし、東に行けば多分磐田市だろう。問題は北へ行くか南へ行くかだ。選択を間違えれば静岡の農村地帯の屋外で1999年を迎えかねないという状況下。筆者は南行きを決断する。南に行けば国道1号線が東西に走っているはずなので、コンビニの一つぐらいはあると判断したのですが...。(コンビニならば道を尋ねるくらい容易だ。大晦日の夜に高校生はバイトなぞしていないだろう、多分。)

30分経過。未だにコンビニ一つ見えてこない。一体どうなっているのだ磐田郡!更に南へ歩く。数分後ようやくサークルKを見つける。とりあえず肉まんとコーヒーを入手し生き返る。普段、コンビニの中華まんは好まない筆者であるが、このときは最高に美味かった。これが1年後の出来事であれば「に、肉まん。あう~」(※12)などと呟くのだろうが、それはまた別の話である。
※12・・・PCゲームkanonのヒロインの一人である沢渡真琴の口癖に好物である肉まんをフューチャリング。バキのスペックにもネタ変更可能(笑)

そのコンビニにて最寄駅への行き方を聞く。ここで最寄駅が東海道本線の豊田町駅であることが発覚する。そして、その駅まで後20分歩く必要があることも(汗)。かくしてようやく駅に着いたのは東名磐田のバス停を出てから1時間後の出来事であった。たった1時間であったが、途方も無く長く感じたことは言うまでも無いだろう。ここから、浜松まで移動し、新幹線で新大阪へ。更に乗り換え自宅に着いたのは紅白歌合戦も終わろうとしていた23時40分。賢明な読者諸氏は既に気付いていると思いますが、ここまで例の見るからにコミケ帰りのヲタクルックだったわけです。あ~ヤダヤダ。ちなみに、東名磐田のバス停で別れた今井氏一行は22時30分には大阪に着いていたという(大爆笑)。

終劇